関羽の愛用武器 青龍偃月刀(せいりゅうえんげつとう)ってどんな武器?
張飛に蛇矛(だぼう)があるように、関羽にとっての最強の相棒は、青龍偃月刀です。
蛇矛よりもむしろこちらの方が有名かもしれませんね。
青龍偃月刀という響きからして、ものすごく強そうな武器だということは感じられます。
しかし、形状や起源など、詳しいことってあまり知らなかったりしますよね。
それに、青竜刀というのもちらほら聞いたことがありますが、それとはどう違うのでしょうか。
それでは、関羽愛用の武器・青龍偃月刀について検証していきましょう!
関羽愛用の青龍偃月刀とは
青龍偃月刀は中国の太刀の一種で、刃に青龍の装飾がされていることからその名が付いています。
形状は日本の薙刀(なぎなた)に似ていて、長い柄の先に湾曲した刃が付いています。
ただし、刃は薙刀よりも幅広で大きく、柄はやや短めです。これは、馬上での小回りが利くようにという目的です。実戦用というよりは、演武や訓練で主に使われていました。
関羽が青龍偃月刀を使用したというのは、三国志演義にのみ登場します。
彼が愛用した青龍偃月刀には、「冷艶鋸(れいえんきょ)」という名前が付いています。重さは82斤で、後漢末の度量衡だと約18kg、三国志演義が成立した明の度量衡では約50kgとなります。
青竜刀とは
青竜刀とは青龍偃月刀を短縮した呼び方です。
日本だと、青龍偃月刀の柄を短くして手持ちの剣にしたようなイメージですが、それは中国では柳葉刀(りゅうようとう)と呼ばれています。
青龍偃月刀は実際に当時は存在した?
青龍偃月刀が実際に登場するのは宋代(960年~1279年)以降のことです。
そのため、歴史上において関羽がそれを使うことはできませんでした。
張飛の蛇矛も明代に出てきた武器なので、三国志演義が成立した当時によく知られていた武器を物語に登場させたのだと考えられます。
関羽以外の青龍偃月刀の使い手
三国志の世界では関羽以外の青龍偃月刀の使い手は出てきませんが、水滸伝には登場します。
関羽の子孫だという関勝(かんしょう)がそれで、容貌も「棗のような顔に見事な髭」と、関羽そっくりです。同じ武器を使うことで、子孫であることを強調しています。
同じく水滸伝の登場人物である林冲(りんちゅう)が、張飛と同じ蛇矛使いであり容貌も同じ描写がされているので、彼らは関羽・張飛になぞらえられているのかもしれません。
関勝は実在の人物で宋史にも登場しますが、実際の彼は青龍偃月刀を使ったという記述はありません。ただ、太刀の名手ではあったそうです。
まとめ
実際の関羽は青龍偃月刀を使うことはありませんでしたが、やはりイメージでは関羽と言ったら青龍偃月刀になりますね。
三国志演義がいかに人口に膾炙していたかがわかります。
こうなると、関羽・張飛以外の人物がどんな武器を使っていたか、俄然興味が湧いてきませんか?
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