燕人張飛の愛用武器 蛇矛(だぼう)ってどんな武器?

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強い武将には、必殺の武器がつきものです。それがストーリーをいっそうドラマティックに仕立てるんですよね。

ヒーローだらけの三国志なら、そういう武器はたくさんあるはずです。

関羽に青龍偃月刀(せいりゅうえんげつとう)があるように、張飛にもそういう武器がありました。それが、蛇矛です。

しかし、それはいったいどんなものなのでしょう?実在するものだったのでしょうか?

それでは、検証していきたいと思います!

張飛が使っていた蛇矛とはどんな武器?

張飛が使っていた蛇矛ですが、これは三国志演義に登場するものです。長さは一丈八尺、現在の長さで約4.4mあります。

形状ですが、柄が長く、先に付いている刃が蛇のように曲がりくねっています。

こういう刃にすることで、相手を刺した時に傷口を広げ、より大ダメージを与えることが可能でした。

三国志演義での桃園結義の際、劉備の「雌雄一対の剣」と関羽の「青龍偃月刀」と揃えて、張飛はこの蛇矛を鍛冶屋に造らせたのです。

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蛇矛は実際に当時は存在していた!?

蛇矛という武器が生まれたのは、明代(1368年~1644年)に入ってからだとされています。そのため、史実に登場するのは早すぎました。

明代に入って生み出された武器だったため、同じく明代に成立した三国志演義に登場することになったのだろうという説が大勢を占めています。

また、他の国にも蛇矛に似ている武器が存在しました。

インドネシアや東南アジアには、クリスという短剣が伝わっています。起源がはっきりしませんが、9世紀には存在を確認されていました。蛇矛と同じように、剣身が曲がっています。

西洋にはフランベルジェという西洋剣が伝わっており、刀身が炎のように揺らめいていることから、フランス語で炎を意味するフランボワイヤンにちなみこの名前になりました。

きわめて殺傷能力が高く、傷を負わせると同時に破傷風に感染させ、死に至らしめる恐怖の剣でした。

張飛以外で蛇矛を使っていた人物

三国志演義の作中では、呉の程普(ていふ)が「鉄脊蛇矛」の使い手だと書かれています。

また、水滸伝には張飛に比肩する蛇矛の使い手が登場します。それが、林冲(りんちゅう)です。

豹子頭(ひょうしとう・豹のような顔という意味)という二つ名を持つ彼は、凄腕の武術家です。

描写には張飛とまったく共通する部分があり、「豹頭環眼 燕頷虎鬚」と描かれているので、おそらく彼は張飛に影響されたキャラクターであると考えられます。

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まとめ

思いもかけず、三国志演義と水滸伝、張飛と林冲の共通点を知ることができました。

やはり、強い人物には強力な武器が似合います。

しかし、蛇矛とは恐ろしい武器ですね。ダメージを与えるだけでなく、傷の治りまで遅くして感染症を引き起こし結果的に死に至らしめるとは、見ただけで逃げ出したくなるように思えます。

それに張飛の怪力が加わったら…と思うと、震え上がってしまいますね!

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xiao

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投稿者プロフィール

イケメンでインテリで強い男が好きです。その中に人間の可愛げがあったら最高です。
三国志にはそんな人物が多すぎて、誰が一番なんて言ってられないのが現状です。
そんな魅力的な歴史絵巻を、わかりやすくお伝えできたらと思っています。
動物好きのため、赤兎馬に憧れています。

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